2026/04/19

いつも通り朝4時に起きて仕事へ行った。

日曜日だから、朝5時の電車を駆け降りる人はいない。その代わりに、朝までお酒を飲んでいた人たちが乗ってくる。座った瞬間に爆睡する人たち。最寄り駅で降りることはできるのだろうかと、いつも余計な心配をしてはスマホに目を落とす。

レザートート再考

「レザートート 黒 シンプル」。昨日、中目黒のカフェで、レザートートからMacBookを取り出している人がいた。パソコンを持ち歩くならリュックサックがベターだけど、かばんはその人の内面を映し出すキーアイテムだと思う。だから、重くてもトートで運ぶ人の気持ちが少しだけ分かる。

数年前、少しだけレザートートを持っていたことがある。職人が時間をかけて作る、ホンモノのかばんだ。ずっしり重く、大きなトートは所有欲を満たしたけど、電車内では大きすぎて邪魔に感じてしまった。だから翌年には手放してしまったのである。ミニマリスト思考の悪いところは、いつか失ったものを後悔する日を想像できないことかもしれない。

文字に埋め尽くされたデスク

職場の最寄り駅で降りると、明るい陽射しをいっぱいに浴びた新緑に挟まれる。「きもちいな」と思いつつ、これから職場に行くのだと思うと、喜んではいられなかった。

結局、朝6時から午後2時まで仕事をしてしまった。途中、近くのコンビニでお昼ご飯を買ったけど、ひたすらに文書作成に追われるぼくの脳内は燃え尽きた。筋トレ後のような肉体疲労はないものの、頭がずっしりと重く感じる。とにかく文字、文字がデスクとパソコンを埋め尽くしていた。

ぼくが書き出す文字は、人の、かけがえのない時間に影響してくる(という自負がある)。だから大切に文書を作成したいのだけれども、休日に、半日向き合っていると、自分が遠のいてしまう気がするからもどかしい。

夕方のカフェイン

夕方、普段は家を出ることはないけど、カフェインに身を任せたくてカフェへ出かけた。いつもより店内は空いていて、そうか、みんな明日から始まる仕事に備えているのかもしれないと思った。ぼくの時間感覚は少しずつずれてしまっているのか。

部屋のおもちゃ箱で休んでいたポメラを持ち出した。照明を浴びるのは久しぶりで、なんの脈絡もなくこうして言葉を打ち続ける時間は、ぼくにとって大切なんだと気づく。そうだ、ぼくは、言葉を吐き出す時間を欲していたんだ。

そうこうしているうちに、上空は雲に覆われ、日も暮れていく。明日は天気が悪いのだろうか。そういえばゴールデンウィークも雨ばかりらしい。感覚的にはもう来週やってくる感じだけど、実際には2週間後だ。ああ、寝て覚めたら「ゴールデンウィークでした」みたいな展開にならないか。なるはずない。

さてと。ポメラを閉じたら読書をしよう。松浦弥太郎さんの『今日もごきげんよう』。

何もしない

そして読書をしているうちに、力が抜けていった。何もしない時間にしよう。長針が12を指すまでは。

息を吸って、吐く。大きな窓の外には車が行き交う。カーディーラーは営業を終えて片付けを始める。ぼくの目の前に置かれたマグカップ。セイコーの機械式腕時計と文庫本。嶋田里英さんのステッカーが貼られたスマートフォン。読書用の小さな付せん。どれもぼくに欠かせないものだ。

ああ、こうして過ごす時間は、なんて贅沢なんだろう。贅沢に感じるのは、仕事のプレッシャーから解放されているからだ。逆に言うと、普段プレッシャーを浴びているから、解放された時間がやってくる。仕事をしなければお金はもらえない。お金があるから、コーヒーが買える…。飲み物一本買うことすら敏感だった非正規雇用の時代。記憶のかけらはそこで止まり、家へと帰る。すっかり肌寒くなった春風が、今日も自宅の半露天風呂を吹き抜ける。そんな夜が待っている。

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